スピア
- 2016-04-04
- Mon
- 12:36
テーマ:西洋の武器術
槍は旧石器時代にはすでに使われており、歴史上、洋の東西を問わず戦場の主武器でした。
槍が戦場の主役となった理由は、比較的扱いが簡単なため練度の低い兵でも取り扱える点が大きな理由かと思います。これら槍兵の集団戦術は戦争の勝敗の行方を大きく左右しました。
また一対一の戦いでも、剣などに比べると遠い間合いから攻撃が可能なため、有利に戦うことができました。ただしあまり長すぎる槍はふところに入られると何もできなかったため一対一の戦いでは基本的には用いられなかったようです。
ヨーロッパでも槍=スピアはポールウェポン(長柄武器)の代表格で古くは古代ローマの兵が槍と盾で武装していました。
また古代ギリシャの重装歩兵による「ファランクス」、同じく古代マケドニア軍による「サリッサ」と呼ばれる6mの長槍を装備した部隊、15世紀スイス軍による「パイク」と呼ばれる長大な槍による集団密集戦法などは特に有名です。
このように長く戦場の主役をつとめた槍でしたが、ヨーロッパでは中世以降戦術が複雑化していったため、しだいにハルバードなど多様性に優れたポールウェポンに主役の座を奪われることとなりました。
いくつかのスピアの動画をご紹介。
これはかなり短めのショートスピア。何mまでがショートかは特に決まっていませんが、おおむね1,2mくらいまでかと思います。
盾をパスする技術がすごいなあ、と思いました。
突きのみではなく打撃も多用されています。握る位置や握り方も多種多様ですね。
かなり棒術的な槍術。面白い技術です。
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